校長ブログ

ドローン夜間飛行⑤〜暗闇と、見えない糸〜

ドローン夜間飛行の実施に必要な「残り48分間の練習飛行」。

「いつでも飛ばせますよ」と優しい口調ながらも凛々しく頼もしい横顔がありました。

ところで、なぜ練習の場に体育館を選ぶのでしょうか。

体育館のような屋内は航空法の規制対象外となり、天候に左右されず安全に集中できることはもちろん、何より「照明を落とせば、昼間でも夜間飛行の暗闇を再現できる」という大きなメリットがあるからです。

一方で、情報の先生に尋ねると「屋外でも、機体に紐(ひも)を繋ぎ止めれば可能ですよ。日も短くなってきましたし。」とのこと。

暗闇をあえて創り出してその静寂の中を飛ばすのか、それとも、どこか遠くへ飛んでいってしまわないよう一本の紐(ひも)でしっかりと地上に繋ぎ止めて飛ばすのか――。テクノロジーを巡る二つのアプローチに、「どっちも素敵!」と、思ってしまったのは、どちらもどこか文学的でロマンチックな情趣を感じたからです。

当の本人である彼に尋ねてみると、「紐(ひも)を繋ぐ」という案には少し納得がいかないご様子。操縦者としての矜持か、機体を自由に飛ばしたいというこだわりが覗きます。

せっかちな私としては「どっちにするの?」とつい結論を急ぎたくなってしまいますが、ここはぐっと言葉を呑み込みます。悩み、考え抜くプロセスこそが、挑戦者にとっての貴重な時間だからです。

彼がどの道を選び、どんな夜空を描き出すのか。じっくりと、そして温かく見守りたいと思います。